■オミクロン型、ヨーロッパで相次ぐ確認 オランダは11月19日に国内に存在

 新型コロナウイルスの新たな変異型「オミクロン型(B.1.1.529)」は、ヨーロッパなどで新たな感染が相次いで確認されています。イギリスでは海外渡航歴のない感染者もおり、市中感染の可能性も指摘されています。
 イギリスでは、現地時間11月30日午前9時時点で計14人の感染を確認、うち
人が確認されたスコットランド自治政府のニコラ・スタージョン首席大臣(首相に相当)は29日の会見で、感染者に海外渡航歴のない人が含まれているとして、「変異型の市中感染がすでに起きているのではないかと示唆している」と認めました。
 ただ、市中感染が現在も続いているという証拠はないとして、冷静になるよう呼び掛けました。
 スウェーデンの公衆衛生当局は29日、国内初となるオミクロン型の感染者1人が確認されたと発表。南アフリカからの渡航者が1週間ほど前に受けた検査で判明したといいます。スペインでも29日、首都マドリードの病院が初の感染例を報告。28日に南アフリカから入国した51歳の男性といいます。
 フランスでは30日、マダガスカル沖合の海外領レユニオン島で男性1人の感染を初めて確認。アフリカ南部モザンビークから南アフリカ経由で同島に入ったといいます。
 オランダの保健当局は30日、新たに2例の感染を確認し、感染者は計16人になったと発表しました。11月26日に南アフリカから到着した航空便からの感染は14人に上るものの、これより早く、19日と23日に採取された検体だといいます。感染した人がアフリカ南部への渡航歴があるかなどは明らかになっておらず、当局は感染の経緯の調査を始めました。
 26日の航空便で到着した人のオミクロン型感染は、型の詳しい分析から異なる場所、複数のルートでの感染だとみられるとしています。
 オーストラリア最大都市シドニーがあるニューサウスウェールズ州の保健当局は30日、新たに1人の感染者が確認されたと発表しました。同国のオミクロン型感染者は計5人になりました。
 ヨーロッパ連合(EU)の公衆衛生当局は30日、EU内でのオミクロン型感染者が10カ国で計42例確認されたと明らかにしました。

 2021年11月30日(火)



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