■上海市で新型コロナで3人死亡 ロックダウン開始後初めて

 中国の上海市の保健当局は18日、新型コロナウイルス流行を受けたロックダウン(都市封鎖)開始以降、初めて同ウイルスによる死者が確認されたと発表しました。亡くなったのは89歳から91歳の3人で、いずれもワクチン未接種だったといいます。
 保健当局によると、上海市では60歳以上の市民のわずか38%しかワクチン接種を完了していません。
 保健当局は改めて大規模な検査を行う予定。多くの住民にとって、ロックダウンは4週目に入ることになります。
 上海市で死亡例が報告されるのは、3月28日のロックダウン開始後初めてで、2020年4月以来とみられます。中国本土全体では約1カ月ぶり。
 上海市の衛生健康委員会は、3人が17日に「懸命の救命活動」にもかかわらず、病院で亡くなったと発表しました。死亡したのは89歳、91歳の女性と、91歳の男性で、いずれも高血圧などの基礎疾患がありました。
 上海市では最近、1日当たりの新規感染者数は2万5000人前後で推移。上海市衛生健康管理委員会によると、18日の新規感染者数は2万2248人で、うち約89%の1万9831人が無症状でした。1日当たりの感染者数は3日ぶりに減少しました。中国本土全体の新規感染者は2万3362人でした。
 同市では3週間前にオミクロン型の急激な感染拡大が発覚して以来、厳しいロックダウンが敷かれており、市民の怒りがたまっています。
 何百万人もが住宅の敷地内に閉じ込められているほか、検査で陽性が発覚した場合は、隔離施設に収容されています。
 人々は食料や飲料水を配達に頼っているものの、長引くロックダウンにより、スーパーなどの各種ウェブサイトだけでなく、政府の供給網も圧迫されているといいます。
 こうした中、不満をためた市民が抗議の動画をソーシャルメディアに次々と投稿し、食料不足や隔離施設の劣悪な環境の現状を訴えています。

 2022年4月18日(月)



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