■17病院に身代金要求型サイバー攻撃 2022年被害6件、過去最悪

 電子カルテなどのデータを暗号化して使用できなくし、復元と引き換えに金銭を要求する「身代金要求型コンピューターウイルス」により、2016年以降、少なくとも17の病院や検査機関のサーバーが被害を受けたことが28日、明らかになりました。
 電子カルテが閲覧できず、外来診療の制限などを迫られました。2022年に入って被害は6件となっており、年別で見ると過去最悪になりそうです。
 海外のハッカー集団がサイバー攻撃を活発化させており、国内の病院でも被害が拡大していることが鮮明になりました。多くは情報システム機器の欠陥を突いて侵入しており、欠陥の修正など病院の対応は急務です。
 今年1月には愛知県春日井市にある「春日井リハビリテーション病院」がサイバー攻撃を受けたとみられ、約5万人の患者の情報が記録された電子カルテにアクセスできなくなるなどの被害が出ました。4月23日には大阪府藤井寺市にある「青山病院」がサイバー攻撃を受けたとみられ、患者の名前や医師の所見を記した電子カルテなどを保管しているパソコンのサーバーが、閲覧できない状態になりました。病院は予備のデータを使って診療を継続しましたが、外来患者の待ち時間が長くなるなどの影響が出ました。

 2022年5月29日(日)



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