奈良県内で初めて、主にマダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」が確認されました。
県は、草むらなどマダニが多く生息する場所では、肌の露出を少なくするなどの対策を取るよう呼び掛けています。
県によりますと、感染が確認されたのは、吉野保健所管内に住む80歳代の女性です。
女性は6月4日に、悪寒や吐き気を訴え医療機関を受診。7日に症状が悪化し、別の医療機関に救急搬送されてそのまま入院しました。
その後、県が女性を詳しく調べたところ、SFTSを引き起こすウイルスに感染していることが確認されたということです。
県によりますと、女性は現在も入院して治療を受けていて、感染経路は今のところわかっていないということです。
SFTSは、主にウイルスを持つマダニにかまれることで起きる感染症で、発熱や下痢などを引き起こし、厚生労働省によりますと、国内では致死率が10%から30%に上るとされています。
2013年に国内で初めて確認されてから、全国で毎年60人から100人程度の患者が報告されていますが、県によりますと、県内で感染が確認されたのは初めてだということです。
マダニは、春から秋にかけて活動が活発になることから、県は、草むらや、やぶなどマダニが多く生息する場所に入る場合は長袖や長ズボンなどを着用し、肌の露出を少なくするなどの感染防止対策をとるよう呼び掛けています。
2024年6月15日(土)
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