■電動キックボードの交通違反、年間2万5000件余 人身事故は年間219件発生

 昨年7月から運転免許がなくても一定の基準のもとで乗れるようになった「電動キックボード」の利用者の交通違反が、1年間で2万5000件あまりに上ったことが警察庁のまとめでわかりました。
 酒を飲んで運転するなど悪質な違反が相次いでいて、警察庁は改めて交通ルールの徹底を呼び掛けています。
 昨年7月、改正道路交通法が施行され、最高速度や車体の大きさなど一定の基準を満たした「電動キックボード」について、16歳以上は運転免許がなくても乗ることができるようになりました。
 それから今年6月までの1年間に「電動キックボード」の利用者が交通違反で検挙されたケースが、全国で2万5156件に上ったことが警察庁のまとめでわかりました。
 速度を抑えたモードに切り替えないまま歩道に進入するなどの「通行区分違反」が1万3842件と最も多く、次いで信号無視が7725件、一時不停止が1455件でした。
 また、酒気帯び運転も194件に上ったということです。
 一方、人身事故は1年間に219件発生し、226人がけがをしましたが、亡くなった人はいませんでした。
 都道府県別では、東京都が165件と全体の75%を占め、大阪府が38件で続きました。
 さらに警察庁が今年に入ってから6月までの全国の134件の人身事故を分析したところ、酒を飲んで運転し、事故を起こしたケースが全体の17%に当たる23件あったということです。
 これは自転車や原付きバイクの飲酒事故の割合がそれぞれ1%ほどであることと比べると大幅に高い割合だということで、警察庁は改めて交通ルールの徹底を呼び掛けるとともに、飲酒運転など悪質な交通違反を重点的に取り締まることにしています。

 2024年9月19日(木)

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