■「ながら運転」による死亡・重傷事故、過去最多 自転車での「ながら運転」も

 携帯電話やスマートフォンを使用しながら、車を運転するいわゆる「ながら運転」による死亡・重傷事故が昨年1年間に全国で130件余り発生し、過去最多となったことが、警察庁のまとめでわかりました。
 自転車での「ながら運転」の死亡・重傷事故も過去最多となっていて、警察庁は本人も相手も重大なけがにつながるので、絶対にやめてほしいと呼び掛けています。
 警察庁によりますと、携帯電話やスマートフォンで通話をしたり、メールの画面を注視したりしながら、車を運転するいわゆる「ながら運転」による人身事故は昨年1年間に全国で937件発生しました。
 このうち、死亡事故は32件、重傷事故は104件と、「ながら運転」による死亡・重傷事故は合わせて136件に上り、統計が残る2007年以降で最も多くなりました。
 警察庁はドライバーが画面や通話に気を取られて注意力が散漫になり、危険を察知したり、回避したりする動作が遅れてしまうため、重大な事故につながるケースが多いと分析しています。
 また、自転車での「ながら運転」の死亡・重傷事故も昨年1年間に全国で28件と、これまでで最も多くなりました。警察庁によると、28件のうち死亡事故は1件で、埼玉県内で昨年3月、40歳代男性がスマートフォンの画面を見ながら運転し、道路の縁石に衝突したものでした。残る27件は重傷事故でした。
 自転車の「ながら運転」を巡っては昨年11月に法律で禁止され、罰則も設けられましたが、それ以降も重大な事故が発生しているということで、警察庁は本人も相手も重大なけがにつながるので、絶対にやめてほしいと呼びかけています。
 また、昨年から自転車の「酒気帯び運転」が新たに罰則対象となりましたが、自転車の酒気帯び運転での死亡・重傷事故は42件で、このうち22件が死亡事故でした。

 2025年2月28日(金)

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