塩野義製薬が昨年開いた医師向けの講演会の場で、アレルギーの治療薬について科学的に根拠のない説明があり、厚生労働省が医薬品の広告や宣伝に関するガイドラインに違反するとして、再発防止を求める行政指導を行っていたことがわかりました。
塩野義製薬によりますと、昨年7月に東京都内で医師向けの講演会を開きましたが、この中で、謝礼を受けて講師を務めた医師が、会社が販売するアレルギー性鼻炎の治療薬「アシテア」について、スライドを使って「安全、簡単、患者メリット大」などと有用性や安全性を強調していたということです。
また服用方法や用量について「どれだけ長く投与しても問題ない」などと説明したり、他社の製品といつ切り替えても問題ないなどと説明したということです。
厚労省は、こうした説明が誇大な表現や他社の製品の中傷などに相当し、医薬品の広告や宣伝に関するガイドラインに違反するとして、昨年11月、塩野義製薬に対して再発防止などを求める行政指導を行いました。
指導を受けて塩野義製薬は昨年12月に厚労省に改善計画を提出しました。
塩野義製薬は、「今回の指導を真摯(しんし)に受け止め、再発防止策を推進し、信頼回復に努めてまいります」とコメントしています。
2025年3月25日(火)
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