■イタイイタイ病「要観察者相当」の90歳代女性死亡 存命の認定患者・要観察者、初めてゼロに

 4大公害病の一つで、富山市の神通川流域で発生したイタイイタイ病を巡り、今後イタイイタイ病に発展する可能性が否定できない「要観察者相当」と判定されていた富山市内の90歳代の女性が今月亡くなっていたことが25日、わかりました。
 昨年8月には、生存していた唯一の認定患者の女性(当時93歳)が亡くなっています。被害者団体のイタイイタイ病対策協議会によると、1967年に富山県が患者認定を始めて以来、存命の認定患者と要観察者がいずれもゼロになるのは初めて。
 今月亡くなった女性は2023年7月、イタイイタイ病患者の認定について審査する富山県公害健康被害認定審査会で、「要観察者相当」と判定されていました。
 県健康課によると、これまでのイタイイタイ病認定患者は201人、要観察者は345人。
 県は毎年、神通川流域で生まれた住民を対象に健康調査を実施しており、今後新たに認定患者や要観察者に判定される人が出る可能性があります。

 2025年3月26日(水)

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