🟥アメリカ、はしか感染1000人超 30州で確認、隣国も増加
アメリカで9日、今年に入って、はしか(麻疹)と確認された感染者が1000人を超え、これまでの死者は3人に上ることが州や郡の統計で明らかになりました。はしかはワクチンで予防可能で、アメリカでは排除宣言が出されていましたが、現在、再び感染者が急増しており、隣国のカナダやメキシコでも感染者が増加しています。
集計によると、今年に入ってから感染者はニューヨーク州やフロリダ州、ハワイ州など30州で確認され、少なくとも1012人報告されています。このうちテキサス州民が70%以上を占めていて、特に感染者が多いのは、テキサス州とニューメキシコ州の境界付近で、ワクチンに懐疑的なキリスト教の一派、メノナイトの信者が集まる地域。
アメリカ疾病対策センター(CDC)はドナルド・トランプ政権が推し進める大規模な人員と予算削減の影響を受け、CDCが管理している連邦のデータベースでは州や郡の報告の集計・更新に遅れが出ています。
フィラデルフィア小児科病院の小児科医でワクチン専門家のポール・オフィット氏は、「はしかは人の感染症の中では最も感染力が強いとされ、現在、瞬く間に広がっている」と指摘。
感染しても受診しない人々もおり、実際の感染者数は、報告よりはるかに多い可能性があると警告し、「3人という死者数は、アメリカの過去25年分の死者数に相当する」と指摘しました。
ロバート・F・ケネディ・ジュニア保健福祉長官は、はしか(麻疹)、流行性耳下腺炎(おたふく風邪)、風疹の新3種混合(MMR)ワクチンの重要性を軽視する発言を続けています。
2025年5月10日(土)
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